プラスチックの
使用・廃棄の状況を把握する

まずは、試合や大会などを通じてファンも含めてどういったプラスチックごみが出ているか、現状を知ることからはじめましょう。
正確な量を計測することが難しくても、どういった種類のプラスチックごみが出ているか、その大まかな量を把握することで、取り組むべき施策のヒントが得られるかもしれません。

まずは試合や大会といった興行時にどういったプラスチックを使用しているかの洗い出しを行い、リストに整理する。

環境問題に対応する
専門部署または担当者を置く

プラスチックの使い捨ての削減を含め、環境問題対策は単発の施策では効果を得ることができません。
中長期的に継続して取り組むことが必要になるため、ミッションを持った専門部署や担当者が重要です。
社会貢献や地域貢献に取り組んでいる部署を持つスポーツ団体は多いかと思いますが、そういった部署で環境問題対策も担うことで、広義のサステナビリティに取り組む部署とすることもできるかもしれません。

地域貢献の担当部署の担当者を増やし、環境問題対も担当するようにする。

プラスチックごみ削減を含む
環境対策の戦略、計画を立てる

プラスチックの使い捨ての削減を含め、環境問題対策は単発の施策では効果を得ることができません。
また、環境問題に対応する専門部署や担当者だけではなく、調達や営業、マーケティングといった部署を横断した一貫した取り組みが必要です。
組織としての戦略と具体的な計画をつくることで、継続的で組織として一貫した取り組みが可能になります。

クラブの中期経営計画の中に、地域貢献だけではなく環境問題についての戦略・計画も含め、包括的なサステナビリティの戦略・計画を定める。

必要のないプラスチック製品の
調達をやめる

プラスチックごみを削減する取り組みのうち、もっとも大きな効果が得られる取り組みは、そもそも必要のないプラスチック製品の使用をやめることです。
団体の活動の中で使用しているプラスチック製品を見直し、必要性の低いものの調達をやめることを検討してみましょう。

試合会場でのグッズ販売時に配布していたレジ袋の配布を取りやめる。

プラスチック製品の
使用・販売・提供を減らす

どうしても使用することが必要なプラスチック製品については、そのプラスチック製品の使用・販売・提供量を減らすことができないか、検討してみましょう。
使用や販売、提供方法を工夫することで、量を減らすことができるかもしれません。

選手の給水用にペットボトルの飲料水を提供していたが、ウォーターサーバーを設置しマイボトルの使用を促す。

再利用できるものは継続して使用する

どうしても使用することが必要なプラスチック製品については、繰り返し使うことができないか、検討してみましょう。
試合会場や大会会場でラミネート加工した掲示物などは、記載方法を工夫することで繰り返し使える可能性があります。

試合会場で掲出するラミネート加工した掲示物の表示内容を改め、繰り返し使えるものとする。

再利用できる製品を選ぶ

どうしても使用することが必要なプラスチック製品については、繰り返し使える製品に変えることでその使用量を減らすことができないか、検討してみましょう。
試合会場や大会会場の飲食店舗で提供する食器を、リユース食器やリユースカップに変更している事例もあります。

試合会場の飲食店舗で使い捨てのプラスチックカップの提供をやめ、リユースカップを導入する。

プラスチック以外の
環境に配慮したものに変更する

使用しているプラスチック製品について、別な環境に配慮した素材の製品で代替できないか、検討してみましょう。
試合会場や大会会場の飲食店舗で提供する食器を、バガス素材など環境負荷の低い素材の食器に変更している事例もあります。

試合会場の飲食店舗で使い捨てのプラスチック食器の提供をやめ、バガス製の食器を導入する。

リサイクルを意識して、
ごみの分別を徹底する

使用済みの製品や素材を回収して、一度資源に戻してから新しい製品に作り替えることで、環境への負荷を軽減することが可能です。
お弁当のプラスチック容器や紙パックは、汚れを落としてからごみの分別することでリサイクルすることができます。
適切な分別を促すために所属するアスリートやファンへ啓発することでリサイクル率を上げられないか、検討してみましょう。

試合会場に設置しているごみ箱の分別の表示を、よりわかりやすいものに変更する。

環境問題について学び、
選手含む組織全体で削減に率先して取り組む

プラスチックの使い捨ての削減を含め、環境問題対策は選手含む組織内部の理解が欠かせません。
環境問題の現状や、スポーツに関わる自分たち自身がどういった影響を与えているのか、またそれに対してどういった取り組みができるかなど、組織の戦略や計画含めて組織内部に周知する取り組みが重要です。

シーズン前の合宿時、選手やスタッフに対して地域貢献や環境問題も含めた自団体のサステナビリティについての戦略・計画についての研修を行う。

環境問題について試合会場やSNSを通し、
ファンや関係者に周知する

ファンの意識や行動に影響力をもたらすことのできるスポーツ団体だからこそ、環境問題や自団体の6R（Rethink・Refuse・Reduce・Reuse・Replace・Recycle）の取り組みを積極的に発信することは重要です。
SNSや会場でのイベントなどを通じて環境問題や自団体の6Rの取り組みを発信し、ファンや関係者を巻き込んでいきましょう。

ホームゲームのイベント時に、ファンを巻き込んだ参加型の啓発キャンペーンを実施する。

「HEROｓPLEDGE」を広げる

HEROs PLEDGEのプロジェクトをぜひSNSなどを通じて広めてください。
多くのファンへ影響力を与えることのできるみなさんがアクションを起こすことで、周りのスポーツ団体や選手、ファンを動かすことにつながるかもしれません。

HEROs PLEDGEのハッシュタグをつけて、チームの6RのアクションをSNSで積極的に投稿する。