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日々のエコアクション

ゼロ・ウェイストで暮らす服部雄一郎のプラ削減豆知識 第5回『通販のプラ減衣類やシューズはプラだらけ』

「合成繊維」はプラスチック

あまり知られていませんが、「ポリエステル」や「ナイロン」、「アクリル」、「ポリウレタン」などの合成繊維は、実はれっきとした「繊維状プラスチック」。「コットン100%」や「麻100%」の服がもはや当たり前ではなくなった現代。私たちは文字通り、「プラスチックを着る」時代に生きています。

フリースなどの合成繊維の服は、一回洗濯するだけで数千個ものマイクロプラスチックが下水を流れるとの指摘もあるほど。「服を着ているだけでマイクロプラを生み出す暮らし」から少しでも脱していきたいところです。

まずは知ること:材質をチェックしよう!

おすすめしたいのは、まずはとにかく「材質をチェックすること」。チェックするだけなら、誰でもできます。洋服やスポーツウェアなどのタグを片っ端から見てみましょう。

ちなみにシューズも、ほとんどはプラスチック入り。「靴底」も、一部のレザーソールを覗けば、ほぼプラスチック。すり減った靴底はマイクロプラスチックとなり、自然界に消えます。

アクションは3つ

素材がわかったら、ぜひともアクションを。方法は大きくわけて3つあるでしょう。

1.自然素材のものを選ぶ
いちばんの正攻法。なお、テンセルやレーヨンなどは、木材パルプなどの自然素材由来の化繊であり、石油由来の合成繊維とは異なります。

2.セカンドハンドを選ぶ
古着であれば、少なくとも合成繊維の服を「新たに生み出す」ことは避けられます。合成繊維の利用を避けられない場合、また、子ども服など、値の張る自然素材の服を買いそろえるのが難しい場合などに有効な方法です。

3.意識的なブランドの製品を選ぶ
昨今は環境配慮を前面に打ち出したブランドも増えています。たとえば、パタゴニアは再生プラスチックを率先して取り入れることで化石燃料への依存を減らそうとしています。オールバーズのウールのスニーカーは、靴底もサトウキビ由来の素材でつくられており、脱プラ度はピカイチ。履き心地もすばらしいです。こうしたブランドの製品を選ぶことにより、社会の変化を後押しすることもできます。

服もシューズも値段が高めですし、いきなり「完璧」を求めず、できる範囲でひとつずつ工夫を重ねていくのがおすすめ。そして、買ったあとの「洗濯の脱プラ」についても次回のコラムでご紹介したいと思います。

 

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